大豆イソフラボンって納豆にも入ってるよね?

そうじゃの。元は大豆じゃからの。

なんか女性に嬉しい成分みたく言われるけどさ。何が良いの?

うむ。それは、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをするからじゃ。ホルモンバランスの乱れが引き起こす様々なトラブルを、大豆イソフラボンがサポートしてくれるわけじゃの。

どんな効果を期待できるのか、詳しく見ていくぞい。

納豆など、大豆製品に含まれている大豆イソフラボンは、女性に嬉しい成分として紹介されています。

それは、女性ホルモンのエストロゲンと近い構造を持っているため、エストロゲンが不足している場合、その代わりとなって働いてくれるからです。

大豆イソフラボンを摂ることで、どのような効果を期待できるのか。摂取する際の注意点と併せて、詳しく見ていきましょう。

大豆イソフラボンの作用とメカニズム

納豆などの大豆製品から摂取した、大豆イソフラボン(グリコシド型)は、腸内でアグリコン型イソフラボンに分解されて吸収されます。

このアグリコン型イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと分子構造が近いため、エストロゲン受容体(受け皿)と結びつき、エストロゲンの代わりに作用します。

イソフラボンの働きは穏やか

エストロゲンの代わりに受容体に結びつきますが、イソフラボンの作用は、エストロゲンに比べると1/1000から1/10000と、非常に穏やかです。

そのため、ホルモン療法のような副作用のリスクが少ないのが魅力です。

エストロゲン不足時

不足しているエストロゲンの代わりに、イソフラボンが受容体に結びつき、エストロゲン様作用を発揮してくれます。

エストロゲン過剰時

エストロゲンの分泌が過剰なときは、エストロゲンよりも作用の弱いイソフラボンが受容体に先回りして結びつくことで、エストロゲンの強過ぎる働きを弱めてくれます。(抗エストロゲン様作用)

不足時には、エストロゲンの代わりに働き、過剰時はエストロゲンの作用を弱めてくれます。つまり、ホルモンの過不足を調整し、バランスを整えてくれるのがイソフラボンの働きとなります。

大豆イソフラボンに期待できる具体的な効果

更年期障害の予防と改善

40代以降、急激にエストロゲンが減少することで、起こるのが更年期障害です。不足するエストロゲンの代わりに、大豆イソフラボンを摂ることで、症状の緩和が期待できます。

更年期の「ほてり」や「のぼせ」の症状に対して、大豆イソフラボンの摂取試験をしたところ、症状の緩和に役立つことが確認されています。また、そのほかの更年期症状に対しても、緩和、改善できることが分かっています。

メタボリックシンドロームの予防

女性はエストロゲンによって、男性よりも内臓脂肪を蓄えにくく、皮下脂肪がつきやすいという特徴があります。また、エストロゲンには、食欲を抑えてくれる働きもあるため、男性に比べてメタボになりにくいのです。

しかし、更年期になりエストロゲンの分泌が減ってくると、皮下脂肪よりも内臓脂肪が増えるようになり、食欲の抑制も無くなります。そのため、メタボになりやすくなってしまいます。

このエストロゲンの減少によるメタボや肥満の予防に、大豆イソフラボンが有効です。

生活習慣病予防にも有効

女性ホルモンのエストロゲンには、善玉コレステロール(HDL)を増やし、悪玉コレステロール(LDL)を減らす働きがあります。

エストロゲンの分泌が減少すると、悪玉コレステロールが増え、血液がドロドロになり、血管が詰まりやすくなります。大豆イソフラボンを摂ることで、悪玉コレステロールの増加を防ぎ、動脈硬化などの生活習慣病リスクを減らすことができます。

骨粗しょう症の予防

骨密度が低下し、骨がスカスカになってしまう骨粗しょう症。骨からカルシウムが流出してしまうことで発症してしまうものです。

骨粗しょう症は女性に多く、特に50代以降から急激に増加します。これは、閉経によってエストロゲンの分泌が急激に低下することで、骨代謝のバランスが崩れてしまうのが原因とされています。

エストロゲンの減少が原因となるので、大豆イソフラボンを摂ることで、骨粗しょう症の予防につながります。

美肌・アンチエイジング効果

女性らしさに関わるエストロゲンは、コラーゲンやヒアルロン酸の産出を促す働きもあります。そのため、エストロゲンの分泌が減少すると、肌の弾力やハリが失われ、乾燥、シワをもたらす原因となります。

エストロゲンの不足を、大豆イソフラボンで補うことで、美肌を保つことが出来ます。また、大豆イソフラボンには、強力な抗酸化作用もあるため、老化防止やアンチエイジングにも役立ちます。

生理不順の解消

ホルモンバランスが崩れることで生理不順を引き起こします。ホルモンバランスが崩れる原因は、栄養バランスや生活習慣、ストレスなど様々です。

この崩れたホルモンバランスを整えるのに、エストロゲンの過不足を調整する働きのある、大豆イソフラボンが効果的です。

規則正しい生活、食生活の改善を心がけながら、大豆イソフラボンを摂ることで、生理不順の改善が期待出来ます。

妊娠しやすい身体づくり

妊娠力を高めるためにも大豆イソフラボンは効果的です。

ホルモンバランスが整うだけでなく、血液サラサラにする働きにより、子宮への血流増加。さらに、活性酸素による卵子や子宮内膜への悪影響を、イソフラボンの抗酸化作用で守ることが出来ます。

過剰摂取はホルモンバランスを崩す原因に

大豆イソフラボンは、エストロゲンが過不足に応じて、バランスを調節してくれる働きがあります。しかし、摂り過ぎるとホルモンバランスを崩す原因になるため、過剰摂取には注意が必要です。

1日の摂取目安量

食品安全委員会が2006年に作成した「大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の安全性評価の基本的な考え方」によると、下記のように定めています。

  • 1日あたりの大豆イソフラボンの摂取上限値は70~75mg
  • 上記のうち、サプリ等の特定保健食品からの摂取は30mgまでが望ましい

主な大豆製品のイソフラボン含有量

大豆製品 含有量
納豆1パック(50g) 約40mg
豆腐(木綿)1丁(300g) 約84mg
豆腐(絹)1丁(300g) 約76mg
高野豆腐(100g) 約88.5mg
調整豆乳(200g) 約41mg
大豆水煮(50g) 約21mg
きな粉(大匙1、6g) 約10mg

上記表からも分かるように、大豆イソフラボンの上限値75mgというのは、意外と簡単に超えてしまう量です。

納豆であれば、2パック(100g)で、大豆イソフラボンの摂取上限値を超えます。

普段、大豆製品をよく食べているという人は、サプリによる過剰摂取に注意するようにしましょう。

まとめ

大豆イソフラボンは、エストロゲン様作用だけでなく、抗エストロゲン様作用としても作用し、ホルモンバランスを整えてくれる働きがあります。

そのため、エストロゲンの分泌に関わる様々なトラブルに対して、効果を期待できるものです。

しかし、過剰摂取は逆にホルモンバランスを崩す原因になります。1日の摂取目安を守り、継続して摂取するように心がけましょう。